PCIExpressの実験

何とか12万円のボードを購入する事を勝ち取った私は

早速PLDa社からボードを購入しました

当時はまだ海外と言うのはちょっと閾が高いので

ボードが届く瞬間はワクワクしました

今は、毎日のように海外のサイトから部材を購入したりしてしまって

ただただ忙しいだけで、ワクワクとかはないので

あの頃のあの新鮮さが懐かしいです

 

ボードが届いたら、私の場合はまずPCに挿します

文字を読むのがあまり得意ではないので、いちいち説明書を全部読破してから

丁寧に動作確認をしたりはしません

 

大体、ちゃんとした製品をPCの然るべきところに挿すと、ドライバのインストールが求められます。

そしてまあCDの中を探せばそのドライバがあるので、見つかった奴をインストールして

setup.exeを探して実行すればテストプログラムが入る。

だいたいここまでは分かっていようがいまいが手探りでなんとかなります

みんな一緒ですよね?ね?

 

その後は、ソフトウェアのソースを変更します

一定のパターンを作成し、DMAで送り込むプログラムが記述されていて

更にDMAで呼び戻したパターンと一致するかどうかの判定があります

この一部を変更してやるとパターンが一致せずエラーになります

つまり、「間違ったデータをちゃんと送れている」事が確認出来る訳です

 

その後、ソフトウェアを元に戻し、FPGAの中もソースごといじってやります

データを用意している所を見つけ出して、変更してやります

変更した部分がソフトウェア側でエラーとして出てくれば、ソースコード

反映された事になります

 

これで、PCI Expressを作る下地は整いました

他にも学ぶべき事は山ほどあるのですが、とにかく貧乏なので

じっくり時間をかけている暇はないのです

 

まだPCI Expressの仕組みが作れそうだという事が分かった段階ですが

ここで提案書を書きます

PCI Expressを作るにはPLDaのIPコアを買わないといけないのですが

これに300万円程かかります

 当時いた会社はケーブルの試作の3万円が出せない会社だったので

自社では開発費は出せないのです

提案書をお客さんに見せて、開発費をもらわねばなりません

 

私が書いた提案書を見せると、お客さんは喜んで承諾してくれました

最初に私が作ったカメラがえらく気に入ったらしく

次の製品を作ってくれるならと、言ってもらえました

なるほど、これが信用の力なんだなと思いました