私は20代の終わりの時にワーキングホリデーと言うものを発見して「これだー」って思ってカナダに1年住んでみました。
大した成果もないまま、一年が過ぎ、日本に帰る事になり思った事は、「は~明日からただの失業者か、何やろう?」と言う事でした。
少なくとも、今から大企業に転職が成功して、トントンと出世して・・・なんて都合の良い人生はあり得ないので、一般路線は捨てようと考えた時に、学生の頃にアルバイトしていた小さな会社を思い出し、あそこで一旗上げれるか試してみようと思い、やってきました。
役員3人、アルバイト5人くらいの小さい会社で、私が来た後1ヶ月くらいで、2人くらい辞めていくような不安定なところでしたが、私の上司になる人は、一人で基板を設計し、PCIカードを作って売っているくらいの技術力のある人だったので、何か得られるものはあるだろうと思いながら、ここでアルバイトをする事にしました。
私が出勤すると、回路図と基板を渡され、「これで高速カメラを作るから宜しく」と言われました。今でも本当に不思議なスタートラインだったのですが、私が受けたレクチャはそれだけでした。
回路の読み方は大学の授業でやったくらいだし、そもそも何をどうすれば電気信号が動くのか分からず、しばらくは回路図と向き合う日々を過ごしました。
暫くして、「あっそうか、データの開始はどこかを考えるんだ、全ての源泉はセンサなんだから、センサがどうやってデータを出すのか考えよう」と言う事に気が付きました。
そうか、こういう信号を与えると、こう返ってくるって仕様書に書いてある、じゃあその信号を入れるのは・・・結局FPGAが動かないと何も試せない。
そういう訳で、FPGAを動かす事に挑戦する事になりました。